法人税の納付期限と延滞税の計算例

はじめに
会社を経営していると、決算後に法人税の申告・納付を行う必要があります。
申告は期限内にしていても「納付を忘れた」「資金繰りで遅れてしまった」といったケースは珍しくありません。
その場合にかかってくるのが 延滞税 です。
本記事では、法人税の納付期限と延滞税の仕組み、さらに計算例を交えてわかりやすく解説します。
1. 法人税の納付期限とは?
法人税の納付期限は、原則として 決算日から2か月以内 です。
例えば、決算日が3月31日の会社であれば、
- 法人税の申告期限:5月31日
- 法人税の納付期限:5月31日
となります。
ただし、次の場合には期限が変わることがあります。
- 期限日が土日・祝日の場合 → 翌営業日が期限
- 申告期限延長の特例を受けている場合 → 申告期限と同様に納付期限も延長される(ただし中間納付は対象外)
納付期限を過ぎると延滞税がかかるため、資金繰りも含めて期限管理を徹底することが大切です。
2. 延滞税とは?
延滞税とは、法人税の納付が遅れた場合に課される「ペナルティ」です。
納付期限の翌日から、実際に納付した日までの日数に応じて課税されます。
延滞税は、あくまで「税金を遅れて払ったことに対する利息」にあたるため、遅延日数が長くなるほど金額が増えていきます。
3. 延滞税の計算方法
延滞税の税率は毎年見直されますが、次のように2段階に分けられています。
- 納期限から2か月以内の期間:原則 年 2.4%(令和6年の場合)
- 納期限から2か月を経過した後の期間:原則 年 8.7%(令和6年の場合)
(※実際の利率は「法定利率」や「特例基準割合」に基づき、国税庁が毎年告示します。)
つまり、短期の遅れと長期の遅れで税率が大きく変わる仕組みです。
4. 延滞税の計算例
例1:法人税100万円を30日遅れて納付した場合
- 納期限:5月31日
- 実際の納付日:6月30日(30日遅れ)
- 延滞税率:年2.4%(短期)
計算式:
100万円 × 2.4% × 30日 ÷ 365日 = 約1,972円
延滞税は約1,972円となります。
例2:法人税100万円を100日遅れて納付した場合
- 納期限:5月31日
- 実際の納付日:9月8日(100日遅れ)
- 延滞税率:
- 最初の2か月(61日間):年2.4%
- その後の39日間:年8.7%
計算式:
- 前半61日分:100万円 × 2.4% × 61 ÷ 365 = 約4,013円
- 後半39日分:100万円 × 8.7% × 39 ÷ 365 = 約9,301円
- 合計 = 約13,314円
100日遅れると、延滞税は1万円を超えることになります。
5. 延滞税を軽減・回避するには?
延滞税を減らすためにできる対策は以下の通りです。
- 期限内納付を徹底する
→ 資金繰り計画を早めに立てておくことが重要。 - 一部でも先に納付する
→ 延滞税は未納額に対してかかるため、一部だけでも支払えば延滞税を減らせる。 - 納税猶予制度を利用する
→ 資金繰りが厳しい場合、一定の要件を満たせば納税の猶予を申請できる。
まとめ
法人税の納付は「決算から2か月以内」が原則です。
納付を遅らせると延滞税が発生し、2か月以内は低利率でも、それを超えると高利率に跳ね上がります。
- 納付期限を過ぎると自動的に延滞税が課される
- 延滞税は「短期(低率)」と「長期(高率)」で分かれる
- 一部納付でも延滞税を軽減できる
延滞税は余計なコストにしかなりません。資金繰りをしっかり管理し、納付は期限内に行うようにしましょう。
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